【ブラスタ】BLACKSTAR~Theater Starless~ 曲 解説メモ

ブラスタの公演楽曲、演目の原典等について調べたことを書いています。

Paradise lost


【原典/翻案】
ベルリオーズ作曲、劇的物語「ファウストの劫罰(ごうばつ)」
および、ゲーテの戯曲「ファウスト」

『ファウストの劫罰』は、ドイツの文豪ゲーテの戯曲『ファウスト』から着想を得た作品です。
ブラスタのロード画面の曲説にある「神との賭けにより」というくだりは、『ファウストの劫罰』では明確に語られていません。ですが、少女の名前をマルガリータとしているのは『ファウストの劫罰』の方で、ゲーテの『ファウスト』では、グレートヒェンという愛称(本名がマルガリータ)で登場します。。。
なお、ゲーテの作品は"戯曲"で、ベルリオーズの作品は"劇的物語"と冠するのが正しいようです。
[戯曲]
演劇目的の脚本として執筆された作品や、台本形式の文学作品
[劇的物語]
独唱・合唱・オーケストラによる演奏で物語を進行するが、歌劇(オペラ)とは異なり、衣装、舞台装置・演技演出などを行わない作品


【曲名について】
意味:失楽園


【原典概要(ファウストの劫罰より)】
・ファウスト:老博士
・メフィストフェレス:悪魔
・マルガリータ:ファウストの夢に現れた美しい少女
 ファウストは、春の訪れにも喜びを感じられず、栄光にも関心が持てない人生に絶望し、自殺するための毒杯を準備する。それに口をつけられずにいると、復活祭の歌が聞こえてくる。その歌声に感動したファウストは、信仰心を取り戻す。
そこへ突然、メフィストフェレスが姿を現し、幸福と快楽を与えようと言うとファウストを連れて空へ舞い上がる。移動先は酒場だったが、ファウストは騒がしい場の雰囲気に馴染めない。

 次にエルベ河のほとりで、メフィストフェレスの呪いで若返ったファウストがうたた寝をしていると、マルグリートという美しい少女が夢に現れる。彼女に一目ぼれしたファウストにメフィストフェレスが、マルガリータのところへ行こうと誘う。
 メフィストフェレスの力で、マルガリータの留守中に彼女の部屋に忍び込み、カーテンの後ろに隠れるファウスト。そこへマルガリータが帰ってきて、やがて眠りにつくと、メフィストフェレスは眠る彼女に、恋心をかきたてる魔法をかける。
 ファウストがカーテンの後ろから出ると、マルガリータが目を覚ます。お互いの姿を見て、想いは一瞬にして燃え上がるが、彼女の母親が帰ってくるからとメフィストフェレスにせかされ、ファウストはマルガリータの部屋を後にする。

 場面が変わり、森の奥にいるファウスト。そこへメフィストフェレスが現れ、マルガリータが、ファウストが訪れたときのためにと毎夜母親に眠り薬を飲ませていたが、分量を誤って殺してしまったため、絞首刑になると教える。 ファウストの命と引き替えでならマルガリータを救えると言うメフィストフェレスに、ファウストは命を捧げる誓約書を書く。
 2人は黒馬に乗り駆けていくが、途中、マルガリータの刑が執行される合図の鐘が鳴り、幻影に追いかけられ、嵐が起き、雷鳴とともに大地は裂け、ファウストは地獄の底へと落ちてしまう。
 悪魔たちはファウストを地獄へ送ったメフィストフェレスを称賛し、餐宴を繰り広げる。一方、地上では、契約通りに贖われたマルガリータの魂が、天上へ迎えられていた。


【参考】
ファウスト (ゲーテ) - Wikipedia


【MV】
www.youtube.com