【ブラスタ】BLACKSTAR~Theater Starless~ 曲 解説メモ

ブラスタの公演楽曲、演目の原典等について調べたことを書いています。

Treasured

KEI Ver.
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YOSHINO Ver.
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【原典/翻案】
ヴェルディ作曲
歌劇「イル・トロヴァトーレ」
イル・トロヴァトーレ:吟遊詩人。
中世ヨーロッパにおいて、宮廷の貴族たちの恋愛を音楽に乗せて叙情詩に歌いあげる詩人たちを「吟遊詩人」と呼ぶ。しかし厳密には、それらのすべてが各地を流浪(吟遊)する社会的地位の低い芸術家ではなく、自身も貴族や騎士の身分でありながら権力者に雇われている宮廷歌人と呼ばれる者も、吟遊詩人として区分される。


【曲名について】
Treasured:大事な、大切な、宝物
ついでに。。。
(I'll) treasure you:(私は)あなたを大切にします。
何かを貰って嬉しい思いを相手に伝える意味の 「宝物にするね」、「大切にするね」という言葉が、「I'll treasure this.」となるようです。


【原典概要】
・マンリーコ:騎士の吟遊詩人。
・ルーナ伯爵:アラゴンの貴族。
・レオノーラ:アラゴン王妃の女官。マンリーコの恋人。
・アズチェッロ:ジプシー。マンリーコの母。
・ルイス:マンリーコの部下。
・フェルランド:ルーナ伯爵の家臣。
舞台は15世紀スペインのアラゴン地方。アラゴン王の死去により、王位継承をめぐる内戦が起きている。

ルーナ伯爵の居城の前では、伯爵の帰りを待つ衛兵たちに向かって、フェルランドが伯爵家にまつわる昔話をはじめた。
「先代には息子が2人いた。ある日訪れたジプシーの老婆が次男のことを占うと、途端に次男は病で倒れてしまった。ジプシーが占うふりをして呪いをかけたのだと捕らえられ、火あぶりの刑になった。しかし、処刑台の焼け跡から出て来たのは、なぜか子供の骨だけだった。しかもそれ以来、次男は行方不明となっている。」
そして、「弟が生きていると信じている伯爵は、今でも弟を探し続けている。」と語り終えたと同時に真夜中を告げる鐘が鳴り響き、衛兵たちはその音に驚いて逃げていってしまう。

ある夜の王宮の庭園では、レオノーラは侍女に
「無名の騎士だったあの人は、御前試合で勝利して城付きの騎士に登用された。彼は吟遊詩人でもあり、私の名前を呼んで歌ってくれた。でも、内戦のせいで、彼に会えていない。」
と話して自室へ戻っていった。
そこへ、レオノーラに思いを寄せているルーナ伯爵がやってくるが、それと同時に、吟遊詩人の歌声が聞こえてきた。レオノーラは暗がりのせいで伯爵に抱きついてしまう。そして、遅れて姿を現した吟遊詩人を見ると慌てて彼に駆け寄り、人違いだったと慌てて説明する。それを聞いた伯爵は憤慨。マンリーコと名乗る吟遊詩人が敵軍の騎士だと知ると決闘を挑み、レオノーラは恐ろしさのあまりに気絶してしまうのだった。


【参考】
イル・トロヴァトーレ - Wikipedia
オペラを楽しむ - 東京二期会


【MV】
KEI Ver.
TeamK「Treasured」MV【KEI Ver.】 - YouTube
YOSHINO Ver.
TeamK「Treasured」MV【YOSHINO Ver.】 - YouTube


【歌詞】
2021/04/04 歌詞を削除いたしました。


【ひとりごと】
今回の原典は、さんざん予告されていたので、事前に調べておきました。
\_ヘヘ(Д≦*)ゥオリャー!!!

最初、主人公はルーナ伯爵だと思っていました。調査先での登場人物の掲載順が、ルーナ伯爵が最初になっていることが多かったからだと思います。でも、ケイが「主人公のマンリーコが(云々)」みたいなことを言ってて、あれっ?と。
そして、物語を追ってみると、確かに伯爵はいいとこなしの、ちょっぴり滑稽ともいえる役回り。マンリーコの方が、魅力的な人物として描かれているようでした。とはいえ、そんなのは演出家や舞台監督の解釈次第で、どのようにでもなるんですけどね。