【ブラスタ】BLACKSTAR~Theater Starless~ 曲 解説メモ

ブラスタの公演楽曲、演目の原典等について調べたことを書いています。

希望の旗のもとに

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【原典/翻案】
アレクサンドル・デュマ・ペール作
小説「ダルタニアン物語」第1部「三銃士」


【「ダルタニアン物語」とは】
第1部「三銃士」:主人公の青年時代の物語
第2部「二十年後」:第1部の20年後の物語
第3部「ブラジュロンヌ子爵」:第2部の10年後の物語
の3部で構成される長編小説。


【「三銃士」概要】
・ダルタニアン:勇敢だが血の気が多く、思いつきで行動し失敗することが多い青年。
・アトス:三銃士のひとり。口数が少なく沈着冷静なまとめ役。
・ポルトス:三銃士のひとり。見栄っ張りでお調子者。
・アラミス:三銃士のひとり。女泣かせの美男子。
・リシュリュー:カトリック教会の枢機卿でありながら、政治家としてルイ13世の宰相を務める。


【参考】
Welcome to the Three Musketeers Club Japan
三銃士 - Wikipedia


【MV】
TeamP「希望の旗のもとに」MV - YouTube


【歌詞】
2021/04/04 歌詞を削除いたしました。


【ひとりごと】
作者のアレクサンドル・デュマ・ペールは、華麗なる誘惑の原典「椿姫」の小説版作者アレクサンドル・デュマ・フィスの父親です。
父子でスターレス制覇です(* ´艸`)

原作小説は、文庫本2~3冊程度の長編です(児童書版もありますが)。なので、今回の概要は、エピソードをかなり端折っています。4人が中高生男子みたいに仲良くわちゃわちゃしてる微笑ましい感じとか、三銃士の個々の人柄や過去、恋愛事情等々。。。
そして、有名な友情の誓いの言葉。今回の歌詞にも反映されている箇所がありますが、フランス語で「Tous pour un, un pour tous」、英語では「All for one, one for all」となり、日本では意訳もあったりしますが、「皆は一人の為に、一人は皆の為に」とされることが多いようです。
フランス語原本では、手を重ねて誓いを立てるときの言葉なんだそうですが、翻訳物や映像作品では、これを合言葉に銃士たちが掲げた剣先を重ね合わせる演出が一般的となり、言葉とともに「三銃士」の象徴となっています。
今回の原典概要には、そのシーンを入れ込んでいませんので、気になる方は小説・映像作品をご確認ください。

おまけで知っておくと良いのが、この時代の貴族社会における恋愛事情です。
現代とは違って「結婚」と「恋愛」は切り離されて考えられ、婚外恋愛が常識となっています。騎士は身分の高い既婚女性に献身的に愛を捧げます。その見返りは愛に応える言葉だったり、ともすれば体の関係だったり。貴族の既婚女性にとって夫は恋愛対象ではなく、恋愛は独身の若い騎士とするものなのです。
羨まし… (¬_¬)
そういう時代だと知っておくと、本筋への理解も深まり楽しめるのではと思っています。